陶磁器の販売をしている瀬戸蔵セラミックプラザやレストラン、ホールが入っている「やきものの博物館」機能を備えた瀬戸蔵。このメインとなる、瀬戸の伝統産業である瀬戸焼の歩みを体感できるミュージアム。
瀬戸蔵の2階と3階の二つのフロアを合わせて約1,800平方メートルにもなり、古陶磁器などの民俗資料も約7000点を収蔵。「20世紀の瀬戸」をテーマに街並みの再現がされ、町を歩く感覚で瀬戸焼の歴史・文化を見ることができる。
2階部分は、せとものの大量生産で活気のあった時代の瀬戸をイメージ。瀬戸蔵ミュージアムに入館すると、平成13年に解体された駅舎を再現した『尾張瀬戸駅』が現れる。ここから瀬戸の街を巡り、瀬戸焼の歴史に触れていくというストーリーになっている。
かつて瀬戸電で使用された車両モ750形754号が展示されていて、電車には実際に乗ることができる。走行音、警笛、車内アナウンスが放送されており、臨場感がある。
『陶房(モロ)』では、かつては瀬戸に多くあった1個のモーター動力で複数の機械を駆動させる装置を再現。その他、絵付・施釉場や天日干し場などもあり、やきものがつくられている窯場の雰囲気がわかる。
また、明治後期(20世紀初頭)から昭和30年代まで活躍した石炭窯も高さ約9mの煙突と合わせて復元されている。
3階部分は、1000年以上の歴史がある瀬戸焼の変遷を全長30メートル以上の大パノラマ展示。古墳時代の須恵器、「古瀬戸」、戦時中の代用品、近年の洋風人形「瀬戸ノベルティ」など、旧石器時代から現代までの瀬戸の遺跡の紹介とその遺物が展示されている。