城山の森一帯には、織田信秀が築いた末森城があった。父信秀の後を継いだ信行が兄信長に滅ぼされ、この城もわずか10年ほどで廃城となった。
この城址に昭和11年に建てられたのがこの城山八幡宮である。本殿の南側には末森城趾の石碑がある。初詣や夏の茅の輪くぐり、秋の七五三参りなどで賑わう。
城山八幡宮境内には「連理木(れんりぼく)」と呼ばれる御神木がある。幹周り3m53cm、根周り4m30cm、樹高15mの名古屋市内最大のアベマキ(ブナ科の落葉高木)。
一度分かれた幹が再び連なって、さらに伸びていくという珍しい成長をした樹木。このような連理木は、古来より吉兆とされ、夫婦円満、縁結びの御神木として信仰されている。
恋愛運気上昇のパワースポット『恋の三社めぐり』として、「晴明占い」の晴明神社、「古井(恋)の水」の高牟神社と共に、「連理木」の城山八幡宮が選ばれている。
境内には青年の精神修養教育の施設としてつくられた、八角錐の望楼のような塔を持つ建物(旧昭和塾堂)があり、上から見ても横から見ても「人」という字に見えるように配置されている。
洋風建築に和風を加味した独特のデザインで、戦後は愛知学院大学歯学部研究棟として使われている。