対岸とは約400m離れており、竹島橋によって結ばれている。最高標高22m、周囲約680m、面積約1.9haの小島ながら、これまでの調査で65科238種の高等植物の自生が確認されている。基盤は花崗岩質。
暖帯林特有の照葉広葉樹におおわれている様相は、400m先の対岸のクロマツ林とは景観を全く異なる。このような例は東海地方では他になく、島全体が国の天然記念物に指定されている。
また、竹島には名古屋城の石垣石の採取跡である矢穴石、毛利の刻印石がある。
島の中央部には、日本七弁財天のひとつであり、開運・安産・縁結びの神としても知られる「八百富神社」がある。実際には竹島全域が八百富神社(竹島弁天)の境内となっている。
八百富神社は、市杵島姫命を祀る神社で、養和元年に藤原俊成が、竹生島より勧請し創立されたとされる。徳川家康も参詣し、4石8斗寄進した。
また、この地方の領主である松平氏は、正月、江戸への出立、帰郷の際は必ず参拝したといい、古くから信仰を集めてきた。
島の周囲には30分程度で回れる遊歩道があり、海と島の両方の景色が楽しめる。4月上旬から6月上旬には竹島海岸で潮干狩りも行われる。
平安朝の頃このあたりは藤原俊成の荘園であったと伝えられ、古くから東海の名勝として文人墨客の訪れも多い。