名古屋東部の閑静な住宅街の中、2200坪ある敷地内に、茶道具を中心に重文の美術工芸品や資料を展示している本館、移築された江戸時代の尾張藩家老の茶室と書院がある。
収蔵品は800点あまりで、80%が茶道に関するもの。そのうち「源家長筆熊野懐紙」、「宇多院歌合」、「永久四年四月四日院北面和歌合」の3件が国の重要文化財に指定されている。
尾張藩の家老であった渡辺規綱の別邸として江戸時代後期に建てられた邸宅内の「旧渡辺家書院及び茶室(南山寿荘)」が1935年(昭和10年)に移築されている(愛知県の有形文化財に指定)。
池を中心に自然林を生かした侘びさびの風情があり、3つの茶室が点在。茶庭回遊・茶会を通して茶の湯文化に親しむ場となっている。